南関東あたふた道中 一

寄席の余韻を引きずりながら、浅草に戻ってきたわれわれは今夜に備えてなにか腹に入れておくことにした。
落語風にいえば「腹が北山だからちょいと底を入れておこう」ってヤツだ。

あした順子ひろしに続いて幻となった「松風」
いつか必ず・・・・


そこでまた降り出しに戻り、天ぷらにしようかそばにしようかと大いに迷う。
典型的なA型が3人で旅をしているとこういうことになるようだ。
3人とも「なんでもいい」「どこでもいい」をくり返すばかり。
こういうのが裁判員にでも選ばれたら一大事だ。
「みなさんのおっしゃるとおり有罪でいいです」とかいうんだべね。
選定委員の皆様方、われわれだけは選ばない方がいいですぞ。

そこでふと、居酒屋の神様「太田和彦」を思いだし、浅草の名居酒屋「松風」を探すことにした。
繁華街を少しうろつくと、目指す「松風」はすぐに見つかった。
「うっしゃ!!軽く一杯やってくか」と喜んだのもつかの間、入り口の前の看板を見た妹がひとこと「今夜は会員のみの貸し切りだって〜」。
がっちょーん、なんなのよ居酒屋で会員って・・・・・。
あえなく撃沈・・・。

これ以上迷っていても仕方ないので、近くのそば屋に入ることにした。
入ったときはほとんど客がいなかったので、あんまり期待していなかったこのそば屋「尾張屋」
どうしてどうして、運ばれてきたそばのうまいこと。
入ってしばらくしてからお客は次々とやってきて、すぐに満席。
タイミングよかったわぁ〜。
このあいだミチロウさんも、美味しいそば屋にここの名前をあげていた。
偶然入ったところが、浅草の老舗の名店だったってわけだ。
いいカンしてるぜ。

「尾張屋」のもりそば。お見それいたしました。
次回はここで天ぷらそばに挑戦だ

一度ホテルに戻り、身支度を調えて前ちゃんと合流。
今夜は中目黒にあるもんじゃ焼きの店「らくらく」で、なぎら健壱さんからもんじゃの食べ方をレクチャーしてもらうのだ。
さて、下町評論家なぎら健壱大明神は、どのようにわれわれを迎えてくれるのか?

ハレホロしながら、その五に続く。